
出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
日本時間の9月10日 午前2時から始まったAppleのイベントで、Apple Watch Series 12とApple Watch Ultra 4が発表されました。予約は発表と同時にスタート、発売は9月18日(金)です。
見た目はほぼ据え置き。でも中身は「センサーごと作り直した」と言っていいレベルで変わっています。
そして今回、日本のユーザーとしてどうしても先に知っておいてほしいことが1つあります。目玉のはずの健康機能の一部が、日本の新モデルでは発売時点で使えないんです。しかも「旧モデルなら使えるのに」という、ちょっとねじれた状況になっています。
この記事では、Apple公式の発表資料と製品ページで確認できた事実だけを使って、前作からの進化と日本での“お預け”機能を整理していきます。
この記事でわかること
✅ 発売日・日本価格(前作からいくら上がったか)
✅ Series 12とUltra 4に共通する4つの進化
✅ Series 12 vs Series 11|違いを表で
✅ Ultra 4 vs Ultra 3|違いを表で
✅ 【本題】日本だけ遅れる/使えない機能まとめ
✅ で、買い?待ち?私の考え
✅ まとめ
✅ あわせて読みたい
結論:中身は3年ぶりの大更新。ただし日本だと「全部入り」になるのは来年。
新チップS11と新しいヘルスセンシングシステムで、心拍数は一日中5秒おき、HRVは最大24倍の頻度で測るようになりました。一方で日本では高血圧パターンの通知が新モデルで使えず(Apple公式は「来年利用可能になる予定」と明記)、オーディオインテリジェンスも年内、Siri AIの日本語対応は10月予定です。
発売日と日本価格|米ドルは据え置き、円は上がった
まず数字から。予約は9月9日(現地時間)開始、発売は9月18日(金)。watchOS 27の配信は9月15日(火)です。
日本価格は前作からこう変わりました。
| モデル | 日本価格(税込) | 前作 | 差額 |
|---|---|---|---|
| Apple Watch Series 12 | 71,800円〜 | Series 11:64,800円〜 | +7,000円 |
| Apple Watch Ultra 4 | 142,800円〜 | Ultra 3:129,800円〜 | +13,000円 |
ここ、ちょっと注意して見てほしいところ。米国での価格は $399 / $799 と前作から据え置きです。つまり製品としての値上げというより、円建て価格の調整で上がっている形になります。

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
Series 12とUltra 4に共通する4つの進化
今回の2機種は、中身がほぼ共通です。まずそこを押さえると全体が見えやすくなります。
① 3年ぶりの新チップ「S11」
Series 11もUltra 3も、実はS10チップのままでした。今回ようやくS11に更新されます。64ビットデュアルコア+4コアNeural Engineという構成で、Appleは「自社のウェアラブルチップで最もパワフル」としています。
地味に効いてくるのがSecure Exclaveという仕組み。音声を処理するためのハードウェアで隔離された専用区画で、処理した音声はすぐ削除され、OSにもアプリにもAppleにも生の音声は渡らない設計です。後述のオーディオインテリジェンスを、録音を残さずに実現するための土台ですね。
② ヘルスセンシングシステムを丸ごと再設計

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
ここが今回の主役。光学式心拍センサーと電気式心拍センサーの両方を作り直しています。
- グリーンLEDを大型化&省電力化
- フォトダイオードをリング状に配置して光を効率よく受ける
- 電極の表面積を広げて心電図測定時の肌の接触を改善
その結果どうなったかというと、測定の「密度」が変わりました。

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
- 心拍数:一日中5秒ごとに測定(Apple公式の表記で従来比60倍)
- HRV(心拍変動):最大24倍の頻度で測定
HRVは「回復時HRV」と「全体的なHRV」の2種類に分かれました。前者はその日のストレスと回復の目安、後者は心血管系を含めたもう少し広い健康状態の把握向け、という整理です。
さらに日中バイタル値という表示が加わり、夜間の数値と日中の数値を切り替えて見られるようになります。今までは「朝起きてから昨夜の数値を見る」形でしたが、日中の変化にその場で気づけるのは実用的だと思います。
なおAppleは「ウェアラブルデバイス史上、最も高い精度を発揮する心拍数センサー」と表現しています。これは2026年6月時点で市販されていた販売台数の多いウェアラブルデバイスと比較した、Apple自身の調査(参加者1,000人超)にもとづく同社の説明です。第三者機関の検証結果ではない点は、頭の片隅に置いておくといいと思います。
③ 新機能「準備度」(Readiness)

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
今日の体がどれくらい動ける状態か、0〜10のスコアで毎日示してくれる新機能です。
判定に使うのは、直近のアクティビティ・トレーニングの負荷・バイタル値・睡眠スコアの4つ。結果は「休養」「無理せずに」「準備完了」「絶好調」の4段階のおすすめとして表示されます。激しいワークアウトをしたり日中のバイタルが動いたりすると、一日の途中でも更新されるのがポイント。
スコアのアルゴリズムは、Appleが継続している大規模研究「Apple Heart and Movement Study」のデータをもとに、運動科学者と医師が共同で開発したとのことです。
正直に言うと、この手の「今日の回復度」スコアは、GarminのBody BatteryやAmazfitのReadinessなど他社が先に実装してきた領域です。Apple Watchはむしろ後発。ただ、日常的に着けている人の母数が圧倒的なので、いちばん多くの人が触る回復スコアになるのは間違いないと思います。
④ オーディオインテリジェンス(提供は年内)
S11チップの内蔵マイクを活かした新機能群です。日本の発表資料に載っているのは次の2つ。
- サウンド認識:iPhoneが手元になくても、サイレン・アラーム・ドアベル・赤ちゃんの泣き声などを検知して知らせる(聴覚に障がいのある方向けのアクセシビリティ機能)
- Shazam:周囲で流れている曲を自動で検知して、スマートスタックのウィジェットに曲名とアーティスト名を表示
ただし、これは発売日には使えません。Appleは「年内に登場する」と書いています。米国版の発表にはさらに2つの機能が載っているのですが、その話は後述の「日本だけ遅れる機能」の章でまとめます。
Apple Watch Series 12 vs Series 11|違いを表で

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
| 項目 | Series 12(新) | Series 11(前作) |
|---|---|---|
| チップ | S11 | S10 |
| 心拍センサー | 新ヘルスセンシングシステム/5秒ごと | 従来型 |
| 準備度スコア | あり | なし |
| カバーガラス(アルミ) | Ceramic Shield 2(Ion-X比60%頑丈) | Ion-Xガラス |
| ケース素材 | アルミ/チタニウム/セラミック(復活) | アルミ/チタニウム |
| サイズ | 42mm / 46mm | 42mm / 46mm |
| バッテリー(通常) | 最大24時間 | 最大24時間 |
| 屋外ワークアウト | 最大10時間(+25%) | 最大8時間 |
| 15分充電で | 最大12時間ぶん(+50%) | 最大8時間ぶん |
| 日本価格 | 71,800円〜 | 64,800円〜 |
デザインは実質据え置きで、42mm / 46mmのサイズもそのまま。変わったのは色と素材です。
アルミニウムにダークブロンズ・ブラック・ライトゴールドという新色が加わり(スペースグレイは継続)、チタニウムにはラディアントゴールドが新登場。そしてセラミックケースが復活し、パールホワイトとナイトブルーの2色が選べます。セラミックモデルには、ケースと揃えたセラミック製バックルのスポーツバンドが付属します。
見落とされがちですがCeramic Shield 2も地味に効きます。Series 11のIon-Xガラスと比べて60%頑丈とのこと(アルミニウムケースの場合)。私はスマートウォッチを何度もドアフレームにぶつけている人間なので、ここは素直にありがたいです。
バッテリーは通常使用24時間で据え置き。ただし屋外ワークアウトが8時間→10時間、15分充電で得られる駆動時間が8時間→12時間に伸びました。フルマラソンをGPSで計測しても余裕がある水準になっています。
Apple Watch Ultra 4 vs Ultra 3|違いを表で

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
Ultra 4はバッテリーの伸びが本命です。
| 項目 | Ultra 4(新) | Ultra 3(前作) |
|---|---|---|
| チップ | S11 | S10 |
| 心拍センサー | 新ヘルスセンシングシステム/5秒ごと | 従来型 |
| 準備度スコア | あり | なし |
| バッテリー(通常) | 最大50時間 | 最大42時間 |
| 低電力モード | 最大84時間 | 最大72時間 |
| 長時間のワークアウト | 最大25時間(+25%) | 最大20時間 |
| 長時間のワークアウト(最大) | 最大45時間(新モード) | — |
| 15分充電で | 最大18時間ぶん | — |
| ディスプレイ | LTPO3広視野角OLED/3,000ニト | LTPO3広視野角OLED/3,000ニト |
| 衛星通信 | あり(緊急SOS/探す/メッセージ) | あり |
| 日本価格 | 142,800円〜 | 129,800円〜 |
注目は新設の「長時間のワークアウト(最大)」モード。屋外ランニング・ウォーキング・ハイキングで毎秒GPSを読み取りながら最大45時間記録できます。Apple自身が「100マイルレースを完走するのに十分」と書いていて、完全にウルトラトレイル勢を狙った数字です。
ちなみにこのモードは低電力モードがオンになり、アラートとスプリットがオフ、一部の指標も使えなくなります。「全部の機能を使いながら45時間」ではない点は正確に押さえておきたいところ。
充電も速くなっていて15分で最大18時間ぶん、約45分で80%まで回復します。エイドステーションで少し充電、みたいな使い方が現実的になりますね。

出典:Apple公式サイト(apple.com/jp)のスクリーンショット
本体デザインは49mmチタニウム・3,000ニトのディスプレイ・フラットサファイアと、Ultra 3から据え置き。カラーもナチュラルとブラックの2色です。
バンド側ではオーシャンバンドが半透明シリコーンの新素材になり、トランスルーセントグレイ/ケルプ/ブラックの3色に。トレイルループとアルパインループにも新色が加わっています。
衛星通信(緊急SOS・探す・メッセージ)はUltra 3から継続で、アクティベーションから2年間は無料。この機能は日本も対象地域に入っています。
【本題】日本だけ遅れる/使えない機能まとめ
ここからが、日本で買う人がいちばん知っておくべき部分です。
① 高血圧パターンの通知 → 日本の新モデルでは使えない(来年予定)
これが今回いちばん驚いたところ。Apple公式(日本語版)のプレスリリースに、こう書かれています。
日本においては、初期段階では、Apple Watch Series 12またはApple Watch Ultra 4で高血圧パターンの通知機能を利用できません。これらのモデルにおけるこの機能の利用については現在、規制当局による追加承認を申請中です。来年利用可能になる予定です。
出典:Apple「Apple、Apple Watch Ultra 4を発表」脚注より引用
ややこしいのが、日本でこの機能自体はすでに提供済みだということ。2025年12月4日から、Apple Watch Series 9以降とApple Watch Ultra 2以降で利用できるようになっています(Apple公式の記載どおりの対象モデルです)。
つまり、
Series 12・Ultra 4(新モデル)→ 日本では当面使えない(来年予定)
という逆転が起きています。理由はおそらく、心拍センサーのハードウェアを新設計にしたことで、医療機器プログラムとして改めて承認が必要になったから。Appleも「追加承認を申請中」と書いているので、そういう事情だと読めます。
実際、Apple日本のUltra 4製品ページには「高血圧」という語が一度も出てきません。一方で米国版の同じページには「Hypertension notifications」がしっかり載っています。ページ単位で内容が作り分けられている状態です。
なお、この機能は高血圧を診断するものではなく、高血圧の可能性があるパターンを検知して受診を促すタイプの管理医療機器プログラムです。血圧計の代わりになるものではない、という点は変わりません。
② オーディオインテリジェンス → 日米ともに「年内」、日本は2機能のみ案内
前述のとおり、オーディオインテリジェンスは発売日には間に合わず「年内に登場」です。ここは日米共通。
違うのは案内されている機能の数。
| 機能 | 日本の発表資料 | 米国の発表資料 |
|---|---|---|
| サウンド認識 | 記載あり | 記載あり |
| Shazam(高速化) | 記載あり | 記載あり |
| Live Rewind | 記載なし | 記載あり |
| Siri Recap | 記載なし | 記載あり |
米国版の説明によると、Live RewindはDigital Crownを2回押すと直前15秒の会話がテキストで表示される機能(音声の録音ではなく、テキストの抜粋として出てくる形です)。Siri Recapはオンにしておくと、会話のあとにタイトルと要点が自動でまとめられる機能です。どちらも2026年後半にベータ提供、まず英語から、Apple Intelligence対応のiPhone 16以降(16eを除く)が必要で、EUでは当初提供されないという条件付き。
日本語版の発表資料にこの2機能の記載がない以上、日本での提供時期は現時点でアナウンスされていないと考えるのが妥当だと思います。
③ Siri AI → 9月15日は英語から、日本語は10月予定
watchOS 27で使えるようになる新しいSiri(Siri AI)は、9月15日にベータとして提供開始ですが、対応言語はまず英語のみ。
Apple公式は「10月には、日本語、フランス語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語にも対応する予定」としています。日本語で使いたい人は、実質10月まで待ちですね。
④ ヘルスケアアプリの刷新(Health Age/Longevity)→ 年内・米国英語から
米国版の発表では、iPhoneのヘルスケアアプリが刷新され、Longevity(長寿)タブと、自分の数値が実年齢に対してどう推移しているかを示すHealth Ageが加わる、と書かれています。
ただしこちらは「年内に、まず米国英語で提供」。日本語版の発表資料にはこの刷新の記載がなく、Apple日本のUltra 4製品ページにも「ヘルスエイジ」に相当する記載はありません。日本での提供時期は未案内です。
日本で「発売日から使えるもの/待つもの」早見表
| 機能 | 日本での状況 |
|---|---|
| 新ヘルスセンシングシステム(5秒ごとの心拍数・HRV) | ✅ 発売日から |
| 準備度スコア | ✅ 発売日から |
| 心電図アプリ/睡眠時無呼吸の通知/睡眠スコア | ✅ 従来どおり利用可 |
| 衛星通信(Ultra 4:緊急SOS・探す・メッセージ) | ✅ 日本も対象 |
| Siri AI(日本語) | ⏳ 10月予定 |
| オーディオインテリジェンス(サウンド認識・Shazam) | ⏳ 年内予定 |
| Live Rewind/Siri Recap | ❓ 日本向けの案内なし |
| ヘルスケアアプリ刷新(Health Age/Longevity) | ❓ 年内・米国英語から。日本は未案内 |
| 高血圧パターンの通知 | ❌ 新モデルは当面使えない(来年予定) |
で、買い?待ち?私の考え
ここからは事実ではなく私の見立てです。
Series 11・Ultra 3を持っている人は、正直あわてなくていいと思います。理由は単純で、今の型のほうが高血圧パターンの通知を使えるから。健康機能を目当てにApple Watchを着けているなら、来年その機能が新モデルに載ってから動いても遅くありません。
Series 9より前のモデル、あるいは他社製から乗り換える人は、今回はかなり大きな更新です。チップが3年ぶりに新しくなり、センサーごと作り直されて、準備度という新しい軸も増えました。「毎日つけっぱなしで体の状態を見る」使い方をするなら、買い替える価値は十分あると思います。
Ultra 3ユーザーでトレイルや長時間レースをやる人は、45時間モードだけで検討する理由になります。20時間→25時間、さらに条件付きで45時間は、100マイルレースの人にとって「充電計画そのものが変わる」差です。
逆に、Live RewindやSiri Recapに期待している人は待ちでいいと思います。日本での提供予定がまだ何も出ていない機能に、今のタイミングでお金を払う理由はありません。
質問に答えるだけでタイプ別に候補を出すスマートウォッチ診断を作りました。Apple Watch以外も含めて比較したい方はどうぞ。
まとめ
- Apple Watch Series 12(71,800円〜)とUltra 4(142,800円〜)が9月18日発売。米ドル価格は据え置きで、円建てのみ上昇
- 3年ぶりの新チップS11+ヘルスセンシングシステムの全面刷新で、心拍数は一日中5秒ごと、HRVは最大24倍の頻度に
- 新機能準備度(0〜10のスコア)は両モデルとも発売日から日本でも使える
- Series 12はCeramic Shield 2とセラミックケース復活、屋外ワークアウトが10時間に
- Ultra 4は通常50時間・長時間ワークアウト(最大)で45時間と、バッテリーが本命の進化
- 日本では高血圧パターンの通知が新モデルで当面使えない(規制当局へ追加承認を申請中/来年予定)。旧モデルのほうが使えるという逆転状態
- Siri AIの日本語対応は10月、オーディオインテリジェンスは年内。Live Rewind/Siri Recapとヘルスケアアプリ刷新は日本向けの提供時期が未案内
「センサーは最高、ソフトは順番待ち」。今回の日本のApple Watchは、そんな状態だと思います。実機が手元に来たら、準備度スコアが実際どれくらい使えるのか、あらためて検証してみます。
予約・購入について
Apple Watch Series 12 / Ultra 4は、現時点ではApple公式ストアでの予約が確実です。
AmazonなどECサイトでの取り扱いは、発売後に確認でき次第この記事に追記します。
参考にした一次情報
- Apple「新しいヘルスセンシングシステムを搭載したApple Watch Series 12が登場」(日本語)
- Apple「Apple、Apple Watch Ultra 4を発表」(日本語)
- Apple「Introducing Apple Watch Series 12」(米国版)
- Apple「watchOSの機能提供状況」
- Apple「本日より、Apple Watchで高血圧パターンの通知が利用可能に」(2025年12月)
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